MENU

後悔しない転職をするために。すぐできる自分の心の見極め方

あなたは友人と思いっきり遊んだり、ライブや映画鑑賞など、なにか没頭できる趣味をもっていますか?

いまもっとも多い転職理由が「給料が安い」「人間関係のストレス」の2つです。まじめで誠実な人ほどぎりぎりまで不満をためやすく、そのまま転職して失敗する可能性も高くなるというデータがあります。

「そんなことを言われてもそんな余裕はない」「趣味もない」「もう今すぐ仕事やめたい」という方のために、いま転職すべきかしないべきかを自分で見極められるチェックポイントをまとめてみました。

いまは正解のない時代です。自分をゆっくり見つめるために、そして後悔のない人生を選ぶために、ぜひ活用してください。

1.辞めたい理由はなんでもいい。どんなところで働きたいかが大事

まず、転職に失敗する、あるいは転職できても後悔しないかをチェックしましょう。

例えば友達から「なんで転職するの?」と聞かれた時にどう答えますか? 

「今の自分に合わないような気がする」

「やりがいがない」

「あくまでも一時的な仕事だし」

「今の仕事を続けていても、将来性が薄いから」

という言葉が浮かんだら要注意信号です。

 

また「これまでに身につけた知識や技能、資格を活かせる仕事がしたい」と答える人もいますが、今の環境では自分が持っている能力を充分に発揮することができない=会社の方がよくない、と思っていないかどうかを軽く考えてみてください。

 

要注意の言葉が浮かんでしまった!という人も大丈夫です。そのあとにその理由と「だからこんなことができる会社がいい」「こうやって探そうと思っている」と話せるかどうかをつくればいいからです。ここがうまくいく人に共通しているポイントなのです。

転職を決める前に「なぜ転職したいのか」をはっきり言えない人は要注意

「仕事がきついわりには給料やボーナスが少ない」「残業が多くて休日が少ない。体力的にもきつくなってきた」といった理由ももちろん、ありです。
転職したい理由に、正解も不正解もありません。ただし、漠然とした理由で転職する人は、漠然とした条件で転職を繰り返す。ただそれだけです。もしそうなりたくないのなら、ちょっとここで一息ついて、時間をとってみませんか。

 

どんな道に進みたいと考えているのか、転職することによってどんな風に変わっていきたいのか。転職で何を目指し、何を得たいと思っているのか。これらを明確に答えられないままだと、ちょっと難しいでしょう。なぜなら自分の「希望」を自分ではっきりイメージできていない状態で、望みを叶えるのはギャンブルに近い行為だからです。

 

もちろん、曖昧な気持ちで求人に応募しても、採用されることはあるでしょう。でも、それが本当にいいことなのかどうかは疑問です。自分の望みやベストがあいまいなままでいる限り、ちょっとうまくいかないことがあれば、またすぐに辞めたくなる。こうなると会社が悪いのかどうかさえも疑問になってきます。

 

そんな負のスパイラルに陥らないようにすることはとても簡単なのです。たったひとつ、「なぜ転職したいのか」理由をはっきりとさせることです。

こんな人間関係、これくらいの給与、こんな条件のもとで、こんな風に仕事をしていきたい。そのイメージがないままの転職は、どんな環境にも満足できず、不満を見つける思考が優位に傾きます。

転職をしたいのか、したいのならなぜなのか、新しい仕事で何を得たいのか。自問自答してはっきりとした答えを見つけることが肝心。どうやって面接に受かるかよりも実はかなり大事なことなのです。

「ストレスのバランスシート」は転職成功への最初の一歩

 「転職したいなぁ」という言葉が頭に浮かんだら、すぐに転職先をリサーチするのではなく、ストレスのバランスシートを作ってみましょう。これは、厚生労働省の労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度とはまったく別のもので、企業で働く人たちが今抱えているストレスについて、自己分析できるようにつくられているワークシートです。誰でも簡単に書くことができます。

<ストレスのバランスシートのつくり方>

  • 白い紙を1枚用意する
  • 紙の真ん中に縦線を引く
  • 左半分の空白欄には、会社の仕事について、今抱えているストレスについて書く。
    たとえば、職場の上司への不満があれば悪口や仕事への不満、同僚や先輩への不満、給料やボーナスが少ない、休日が少ない、残業が多いといった不満があれば、細かいことでも良いので詳しく書く。
  • 右半分の空白欄には、今働いている会社について良いと思える点について書く。
    たとえば先輩や同僚との人間関係が良い、サービス残業は一切ない、有休が取りやすいなど。

 

不満と気に入っている点を同じ土俵に上げて外的環境の整理につかいます。もし、会社の良いところについて書くとなると、なかなかすぐには書けない時もあるでしょう。そういう時は気持ちが感情的で偏った視点でものごとを見ているのかもしれない、という判断ができるのでそれも良いことなのです。

もし、本当に転職をしたいのであれば、まずは落ち着いてこれを書ける自分に整えよう!をゴールにしましょう。まずはこのように冷静になって自分と環境を分析すること、客観的に物事を見ることです。

会社への不満と満足ポイントどちらも明確にして、可能性を探る

ストレスのバランスシートはいろいろな視点をつかって、会社と自分の分析が進みます。

 

「今の仕事でお給料は本当に増えないのか」という視点で見てください。

そして「どうやったら増えるのか?」と考えて書き足してみましょう。

他にも

・異動願いは本当に出せないのか

・給与交渉は本当にできないのか

・人間関係は本当に改善できないのか

・自己分析(自分はどんな目線でこの会社をみているのか・どう感じているのか)

 

などストレスのバランスシートで上記の項目を書き足してみてください。もしかすると給料やボーナス、残業など、会社の規定による部分は自分で変えることはできないかもしれません。

ですが、単純に会社の短所が多いからといって、安易に転職したいという気持ちを高める必要もないのです。

 

項目をみながら浮かぶこと、気づくことの中にあなただけの価値があります。どの職場でもあり得ることに対して腹を立てていませんか。会社の環境や条件ではない部分も見えてくるのではないでしょうか。ここにこのシートの価値があります。

自分のものの見方やクセは、いつもこうだよなあと気づいたら、転職自体がムダになってしまう可能性が高いからです。上司や同僚、先輩など職場の人間関係に対する不満はどうでしょう。よくみて思いを巡らせてみてください。

ここまで書いて感じていくと、職場での人間関係のいざこざはどこの会社でもよくあることで、もしかしたら自分自身にも非があったのかもしれないと思う人もでてきます。

 

もし、このシートを書いて日々眺めてみて、「ここにある満足ポイント全てがなかったとしても、新しい職場で働きたい。その時には〇〇〇〇と〇〇〇〇は必ずある会社にしよう」という気持ちが浮かんだら、それが最初の転職成功のサインです。

2.ポジティブシンキングになろうとするほど、転職は失敗する

転職を成功させる秘訣は、何事もネガティブに捉えることなく、ポジティブシンキングになること。そう書かれている記事やブログを見かけます。ですが、これは本当でしょうか?いいえ、むしろ逆効果です。

会社の不満に正直なれる人は、転職もうまくいく

転職に成功する人と失敗する人に違いがあるとすれば、自分の正直な声に従うことのできる人。ポジティブやネガティブにとらわれず、自分と人を比較ばかりをしない人です。

 

転職を達成することよりも、転職をして何を得たいのか、変えたいのかを考えるのが成功の秘訣になります。そのためには、自分が何に不満をもっていて、何が嫌で我慢できないと感じるのかを明確にできなくてはいけません。でももしここでポジティブシンキングを発揮して、つらい環境でいいところを一所懸命探していたらどうなるでしょうか。いつか体と心を傷ませることにもつながりかねません。

 

転職する理由によいも悪いもなく、ただ自分が幸福に感じられる仕事がしたいのであれば、「こうなりたい、こんなことをしてみたい」という希望や夢があればいいんです。最初の一歩はまずはここからです。転職のはじまりは、本来それくらいとてもシンプルなことなのです。

 

だから、もしいまいる会社にいて何も楽しむことができず、心と体がすり減るばかりなのだとしたら「ちょっと休みたい」を叶えるために辞めてもいいということです。

がんばって上へ上へ目指すように生きるのが楽しいという人もいれば、そうでない人もいます。「いまは正直、休みたい」と思うなら、転職でなく、退職もひとつの選択肢として大切にしましょう。

その時には失業保険はどうやったらもらえるのか、などきちんと調べて確実に手にしたらいいだけなのですから。

 

人がどう思うかよりも、自分の気持ちや体に正直になれる人は、そうなれない人よりも絶対的に幸福です。これは転職という小さなジャンルをこえて、人生そのものに通じることです。

もし、つらくてどうしようもないときは、ただ、辞めてもいいのです。無理やりにポジティブになろうとしたり、頑張らないように。心とからだに正直に、休んだり歩いたりしながら進んでいく時期だと決めたらそれが正解なのです。

 

ポジティブは使い方によっては妥協を促進させる

希望する条件に見合わない会社でも「採用してもらえるのだからありがたいことだ」と妥協して入社したものの、次第に不満を抱えるようになり、また転職するという転職癖がついてしまう。そんな話をきいたことはありませんか?

ふと気がついたら、頻繁に転職してもどの職場でも仕事のやりがいを見つけることすらできずに、仕事に必要なスキルや能力がアップすることもなく、社会人として成長できないままだった。ポジティブシンキングは、ひとつボタンを掛け違えると、ご都合主義になる危険性をはらんでいます。

 

転職癖がついた人の典型的な特徴としては、

・とくにこれといった技能や資格、能力がない

・短期間で転職するので給料が上がらない

・どの企業に転職しても仕事にやりがいを見出せないため退職、転職する

・会社の良いところよりも欠点ばかりが気になり、ネガティブ志向になる

・不満ばかりが募るため、仕事のモチベーションが上がらなくなる

などが見受けられます。

 

転職してから再び会社に対して不満を抱えてしまうと、またここで「転職したい」と思うようになります。1度転職をしても、次に入社した会社で再び不満を抱えて転職を考える、この繰り返しになってしまう、つまり転職することが癖になる。これが転職癖とよばれる症状です。

 

仮に、運良く採用されたとしても、入社してしばらく経過すれば、仕事の内容や職場での人間関係などに不満を抱えるようになるでしょう。そのような負の連鎖は誰も望んでいないと思います。

 

短期間の転職によって勤続年数が上がらず、そのため給料がアップするどころか、ボーナスももらえないままで退職する人もいます。

一度の転職にとどまることなく、2度も3度も転職を繰り返す人に多くみられるのが、転職するたびに求める条件が厳しくなり理想ばかりがどんどん高くなることです。給料やボーナスが高い、休日が多い、働きやすい職場環境、やりがいのある仕事などを求めて、今度こそは必ず転職を成功させようという思いが強くなると、ハードルが高くなってしまいます。結局は応募する企業が限られてしまい、採用してくれる企業も少なくなっていきます。よい方ばかりを見すぎて転職癖を身につけないように、ぜひ注意してください。


3.おわりに

本来、仕事は自分にとってデメリットが多いと思ったら自由意志でやめてもいい。メリットがあるから続ける。でもそこで迷ったり焦ったり、苦しくなるのは、結局は自分が何を選んだら後悔するのかが、自分でわからなくなってしまっているからではないでしょうか。この2つをいろいろな角度から書き出すことは、頭と心の整理にとても役に立ちます。

「ここではないどこかへ」を満たすための転職なのか、もっと幸せな毎日にするための転職なのか。ここさえ自分でゆっくりと確認して決めることができれば、続けおうが辞めようが後悔することは100%回避できます。

紹介しているチェックポイントとシートを活用して、ぜひ自分のベストの選択を見つけてくださいね。

メニュー

このページの先頭へ