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【失敗しない会社選び】転職によって後悔する人の思考パターンとは?

現実は、時に想定しているよりも厳しいものです。勝ち組や負け組という言葉があるように、どうしても格差が出てくるもの。転職も例外ではなく、転職によって満足する人もいれば、その一方で後悔してしまう人もいます。

「転職しよう!」と意気込んでいる時には、全ての人が勝ち組になると想像しているはず。少なくとも、自分が負け組になってしまうなど微塵も思ってはいません。ところが、終わってみれば後悔してしまったり失敗してしまったりと、思っていたこととは違う結果になってしまう時もあります。

 

失敗を考えることはネガティブでしょうか。いいえ、その逆です。「もしかしたら自分は転職に失敗してしまうかもしれない」という思考を持つことで、より慎重で確実な転職活動ができるからです。失敗を恐れて転職そのものを諦めるのでなく、確実に転職するための戒めにしましょう。

 

ではどういった考え方で臨めば転職の失敗を回避できるのでしょうか。転職失敗を回避するための考え方と、転職で後悔してしまう人の思考パターンをまとめました。もし当てはまっていても、すぐに変えることができるのでこの機会をチャンスに変えてください。

転職失敗のリスクを高めてしまう考え方 

ブランドやステータスを意識した転職を目指していませんか

満足する環境で働くための転職だったはずなのに後悔が先に立つ。このような状況になる人にはいくつかの共通点があります。

その一つは、過剰にブランドやステータスを意識してしまい、それを転職活動へと持ち込むタイプです。

 

たとえば、「大企業に転職したい」とか「最近勢いのあるあの会社に入社したい」などという希望・願望など。一昔前であれば、「IT企業へと転職したい」と考える人が急増したことも、このブランドやステータスを過剰に意識した結果とです。

 

もちろん理解できないでもありません。誰でもブランドやステータスに魅力を感じるものですし、周囲からの目なども気にする人であれば、余計に転職によってこれらを手中に収めようと考えるのは至って自然なことだと思います。

ただ、それが転職の主たる目的となってしまうと、話は変わります。具体的に「何がやりたいのか」といったことや、「このような仕事によってこんなキャリアを築きたい」といった具体的なプランが欠けているからです。

 

これは「あの俳優さんとお付き合いしたい」や「あのアイドルとお友達になりたい」というのと似ています。

確かにこのような願望は人間であれば多くの人が抱くものでしょう。しかし、実際に有名人とお付き合いをしたからといって、必ずしも上手くいくとは限りません。なぜなら、付き合ってみれば性格の不一致や価値観の相違などが顕著となる可能性が高く、次第に相手の欠点や自分とは相容れない部分が見えてくるからです。それに我慢できなくなり、やがて破局や疎遠といった結果をになるでしょう。

 

同じように、大手企業や知名度の高い会社へと転職したからといって、そこが自分に合うとは限りません。そこでやりたいことができるとも限りません。そもそも、採用される可能性は極めて低いでしょう。そんなブランドやステータス目的で入社を希望している人など、採用する企業は皆無と言ってもいいからです。

結果、転職失敗のリスクを高めることへと繋がり、大事なキャリアを壊してしまうことに繋がってしまいます。

 

転職後に何をしたいのか、どのようなキャリアを築きたいのかを明確にすることを強く意識してください。そこが明確になっていれば、例え世間的に知名度のない企業であっても、「転職してよかった」と思えるはず。転職後の満足感も充実感もここにあるのです。 

 

働きやすさや待遇を最重要視した転職

「今の職場は働きにくい、もっと働きやすい職場へ転職したい」という動機でキャリアコンサルタントに相談に向かう人。これも転職で後悔してしまうことの多い人に共通する特徴の一つです。

 

そもそも、働きやすさとは何でしょうか。人間関係が良好な職場で働くことかもしれませんし、残業や休日出勤などがない企業かもしれません。福利厚生が充実していたり、育児休暇や有給休暇が取得しやすい企業も、もしかしたら「働きやすい職場」といえるでしょう。

そのような点を重視して職場を探すことを間違っているとは言いませんが、しかし、何の不満も持たずに「働きやすい」と感じられるような職場は存在しないのです。

 

仮にあったとしても、そこが自分のやりたいことをできる環境である可能性はどうでしょう。

業種や職種にも一切こだわらず働きやすさを重視して転職したとして、果たしてその新天地でこれまでの経験を最大限生かせるのでしょうか。そして人間関係は良好で残業も休日出勤もないけれども、もし任された仕事が肌に合わなかったとしたらどうでしょう。それでも転職後の満足感が高くなるのかと問われれば、決してそうはならないはずです。

 

むしろ、多少残業はあるかもしれないが、仕事そのものはやりがいがあって自分のこれまでの経歴が生かせて、さらにスキルを磨くことができる企業へと転職した方が、ずっと満足感が高まるしキャリアにとってもプラスとなるのではないでしょうか。

 

待遇に関しても同じことが言えます。どれほど給与が高かったとしても、苦手な仕事を毎日こなすことは苦痛でしかありません。好きでやりがいがあって楽しめる仕事であれば、多少待遇が悪くても納得できるのではないでしょうか。

 

転職先に求めるものはいくつもあり、それらが全て揃っていれば良いに決まっています。ただ、それは非現実的なため、新天地に求めるものに優先順位をつけ、下に位置付けられた要素はおまけ程度に考えておく必要があるのです。転職した後にそのおまけがついてくれば「ラッキー!」くらいに思っておきましょう。この意識次第で転職の結果がまるで変わってくることは間違いありません。

 

もちろん、転職先に求めるものの優先順位でトップに据えるのは、「仕事の内容」や「キャリアに必要なやるべきこと」です。働きやすさや待遇といった部分は、おまけとして優先順位を下げておくことが、転職後の満足感を上げる秘訣と言えます。

 

 

現状を他者のせいにしていると何が起こるのか

人間は弱い生き物なので、何か嫌なことがあると、それを自分以外の人やモノのせいにしようとします。これは一種の防衛本能として人間に備わっているものなのですが、この本能を転職にも利用しようとする人は、失敗する傾向が強いと言えます。

 

もう少し具体的に説明しましょう。

転職の動機、これを冷静に考えたことはあるでしょうか。例えばブランドやステータスに憧れている人や、働きやすさや待遇を重視するなどもそうです。

何がポイントになるのかというと、「今結果が出ていないのは会社のせいである」「仕事にやる気が出ないのは上司のせいである」といった、外に原因を見出して転職を考えているのかどうかです。

もしそうであれば、防衛本能が間違った方向へと進んでしまっている人と言えるでしょう。

結果が出ないことややる気が湧き上がってこないことを自分のせいにしてしまえば、その感情のやりどころに困ってしまい転職の動機とはできない、だから自分を守るために会社や上司のせいにして転職の動機として正当化するのです。

 

こんな考え方から生まれた動機で転職は困難になりがちです。仕事ができないことを自分のせいにしない人を、誰が採用したいと思うでしょうか。特にキャリアコンサルタントや企業の人事担当者にはいとも簡単に見破られてしまうでしょう。

たくさんの転職希望者を見てきた人であるほどすぐに見抜かれます。言動の端々に、自分のことを棚に上げて他者にその責任をなすりつける考え方が現れるからです。

 

確かに、他者や環境にその一因がある場合もあります。しかし、他者や環境に丸投げし自分には一切の責任がないと考える人は、おそらくビジネスという観点から見たときに成功を手に入れることはできないのではないでしょうか。

転職で後悔したくないなら、「会社が悪いから」、「上司が悪いから」、「取り扱っている商品が悪いから」、「制度が悪いから」などという言い訳を一度捨てましょう。全てはこうした思考を取り除いてからです。

そんな環境の中でも工夫して結果が残せないか、まずは考えてみましょう。転職を志すのはそれからでも遅くはありません。決して恵まれているわけではないと感じる環境の中で結果が残せれば、その後の転職も必ず上手くいくはずです。

 

 

転職の成功に必要な意識の変え方

 

これまで紹介してきた、転職に失敗してしまう人の特徴や思考は、具体的な転職活動とは異なるものです。転職活動のやり方などに繋がるものではありますが、例えば面接時のマナーや履歴書・職務経歴書の応募書類の書き方などではありません。あくまでも思考や考え方、そして意識の部分にフォーカスして説明してきました。

 

これらはあくまでも頭の中にあることなので、変えようと思えば変えられるものです。ブランドやステータスを強く意識しない転職を心がけることや、働き方や待遇よりも仕事の内容を優先した転職活動を行うこと、そして、現状を他者や環境のせいにせずに自分をもっと省みること。不要な信念は一度捨てて、新しい考え方をインストールするイメージです。

そして、その意識改革が正しく行われれば、転職の成功率は上がります。

 

 

転職に失敗したり後悔したりする人には、“認識の甘さ”という共通点があります。望み通りの転職は時に厳しく、必ずしも成功するとは限らないことを、最初の段階で認識しましょう。

転職活動をしているのはあなただけではありません。日本中の多くの優秀な人材が転職に動き出しており、ブランド力の高い企業や待遇の良い会社への入社は、そうした一部の優秀な人たちにしか許されていないことを理解しておきましょう。間違っても、自分をその一部の優秀な人間であるとは思わないことです。これが最大の成功の秘訣なのです。

 

とはいえ、決して卑屈になり必要はありません。転職の厳しさを認識した上でチャレンジすることは、むしろ可能性の拡大です。問題に思うべきは、甘い認識のまま転職活動を始めてしまうこと。自分の現在地や能力、立場といったものを正確に把握した上で、転職することには意味が出てきますし、納得感の強い転職ができるからです。

 

 

転職を失敗に追い込む、過剰な資格信仰  

転職に資格は必要ない

日本人は、ついつい流れに乗ってしまう人が多いようです。あれが良いと聞けばそれに飛びつき、何かが流行ればそれを取り入れる傾向が強いです。

それが日本の経済を回しているとも言えるのですが、しかし、こと転職する人にとってはそれが弊害となることがしばしばあります。

 

「資格を取得することで転職に成功しやすくなる」と思っていませんか。しかし、これは間違いであることを認識しておきましょう。

転職に成功する人=市場価値の高い人、これは間違いありません。ただ、「市場価値を高めるために資格を取得する」という行動は間違っているのです。その理由の詳細は後述しますが、もし資格信仰とも呼べる考え方が頭の中にあるのであれば、すぐにそれを捨て去るべきなのです。

 

資格そのものを否定しているわけではありません。資格がなければ就けない職業や名乗れない職種はあり、資格を持っている人にしか許されない作業や業務も日本には多々存在しています。その資格を持っていることで一目置かれたり他者に興味を持たれたりするメリットもあるでしょう。

ただ、転職活動にどれだけ効果があるかという点においては微妙です。

これまで社会人として仕事をしてきた中で、「さらにこの分野を極めるためには資格取得は必須」というのであれば、それは資格を取得することに意味が出てきます。

 

あまり良い考え方と言えないのは、「転職したいから市場価値を上げるために資格を持っておこう」というあり方です。資格取得の目的が自らのスキルを伸ばしたり仕事の幅を広げるためではなく、「転職するため」になっている点が問題です。

それが目的の資格取得にはほぼ意味はなく、もしそのために資格を取得して転職に成功するのであれば、資格がなくても転職を成功させることができるでしょう。

 

資格が必要であると認識し、その理由や意義も明確である場合のみ、資格取得が有効であると思っておくことです。それ以外であれば、資格をわざわざ取ってから転職を試みる必要はありません。

 

なぜ資格の取得が転職に役立たないのか

そもそも、資格とは何のために存在しているのでしょうか。ある特定の分野に関して、一定以上のスキルや知識を身に付けていることを証明するためのものと呼べるでしょう。

資格を持っていると、「この人は一定のスキルと知識を身につけている」といった判断がなされることは間違いありません。しかし、だからといって、「よし、この人を採用しよう!」とはならないのが転職の難しいところなのです。

なぜなら、多くの企業は実際に役に立つスキルと知識を持っている人を採用したいと考えるからです。

 

資格を取得するためのスキル及び知識と、実際に役に立つスキル及び知識は違います。ここを混同していると、転職に資格は必要ない理由が見えてはきません。

 

例えば、医師として病院やクリニックで働き、日々患者さんを相手に診療を提供している人たちはすべて国家資格である医師免許を持っています。しかし、全ての医師が同じスキルと知識を持っているでしょうか。

大人であれば経験しているはず。「あの歯医者は上手くない」とか、「あそこは大した診察もしないのにすぐに風邪だと判断する」など、医師に対して不満を覚えたことが幾度もあるでしょう。それは、同じ医師免許を有しているにもかかわらず、能力に差があるからです。

 

他の職種にも当然同じことが言えますよね。資格は最低限のスキル及び知識を持っている証明に過ぎず、仕事ができる優秀な人に与えられるものではない、ここを理解していれば、転職のためにわざわざ資格の取得を目指そうとは考えないわけです。

そして、新たな人材を欲している企業側も、資格で応募者を判断することはまずありません。それよりも、どのような会社でどのような仕事をこなし、どの程度の実績を上げてきたのか、ここに着目して選別し採否を決定しています。これが転職の現実。

もちろん、応募資格として何かしらの資格及び免許が必要であれば、企業はまずはそれをチェックするはずですが、やはり採否の基準とすることはないでしょう。

 

繰り返すようですが人や場合によっては、資格取得が転職成功の一つのポイントとなることはあり得ます。この点まで否定するつもりはありません。ただそれは、これまでの実績や成果といったものよりも強力な武器にはならないということ。大事なのはまさにここなのです。

そもそも、「転職のために資格を取ろう」と考えてすぐに取得できるような資格や免許であれば、自分以外の多くの人が既に有している可能性が高い。もしくは、価値の低い資格でしょう。それが転職を成功へと導いてくれるわけがありません。

 

資格取得を考えているなら、今一度考え直してみてください。特に必要性をしっかりと考慮した上で、取得するか否かを冷静に判断するようにしましょう。 

 

資格取得が転職に悪影響を及ぼすケース

 

ただ「資格を持っていた方がいいと思うから」という理由で資格取得に動くと、時間と労力とお金を無駄に消費することになってしまいます。

資格取得が転職に役に立たないだけではなく、もし時間や労力を大きく消費することになれば、それは転職活動そのものにも悪影響を与えます。つまり、資格取得自体が転職を失敗へと導く可能性が上がるのです。

 

1日や1週間といった短期間で取得できるような資格には、何の価値もありません。それが趣味か何かに関係していて、それによって面接時に人事担当者と会話のきっかけに繋がる可能性があるかもしれません。

ですが他の応募者と能力や経歴・実績の面において全く差がなく、どちらを選べばいいか迷った時に、「あの人の趣味は変わっていて、そのために資格も取るくらいだから、興味を持たせればとことん突き詰めて仕事をしてくれるはず」となるのは難しいでしょう。

裏を返せば、そのような奇跡的な状況にならない限りは、短期間で取得できる資格には意味がないということです。

 

逆に、資格取得に数ヶ月や数年かかるようなものであれば、その資格そのものの価値は高いかもしれません。ですが、その間に転職活動をした方が、よっぽど効率的であることがわかるはず。目的は転職なのですから、そのためにそれほどの時間をつかう必要が本当にあるのかを、自分自身に問いかけてください。“NO”という答えが浮かんできてもおかしくはないでしょう。時間と費やす労力がつくれるのなら、仕事や転職活動のための情報収集などに費やすことのほうが有意義にできます。

 

資格の取得については、自分の転職活動にどんな影響を及ぼすのかを十分に考えてから決めてください。他にやるべきことがないか。もしあるのならそのために、時間や労力やお金を有効に使いましょう。 

 

おわりに

転職の成功を目指すなら、しっかりと考え方を改めてから転職活動をスタートさせても遅くはありません。転職の失敗の可能性を少しでも小さくしたければ、転職の目的を明確にし、人の目を気にし過ぎていないかに目を向けましょう。そして自らのキャリアのために何が必要なのかを冷静に整理することが大切です。

限りある人生やキャリアを無駄にしないために、ぜひ活用してください。


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