ビジネスマナーよくある失敗談

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「ほうれんそう」を怠りお客様の逆鱗にふれる

今思い出しても恥ずかしい、穴があったら入りたくなるような失敗を新人の頃にいたしました。

現在私は36歳、建設業で建設会社に勤務するサラリーマンです。ビジネスマナーの失敗をしたのは22歳、新卒で入社した設計会社での失敗です。

どんな失敗をしたかと言うと、お客様に対して仕事上のほうれんそうを怠ったため、会社がその後の仕事の指名入札から外されそうになった、ということです。

お客様に変更が必要な旨を報告することなく勝手に変更してしまい、信頼を失う

当時私は、大規模な道路建設プロジェクトの設計業務を担当しておりました。そこではチームを組んでプロジェクトを推進しており、私はそのチームの一員として業務を実施しておりました。

仕事なのでうまくいくこともあれば失敗することもありました。それらをきちんと報告すれば小さな問題で済んだのを、問題を報告するのを失念していたために、客様からの信頼を損なったのです。

建設工事なので作ったものが壊れないよう、きちんと検討する必要があります。当時私は、道路の一部を形成する橋の検討をしていました。

橋が落ちることなく、倒れることなく、安全に渡れるものになるよう、いろいろな計算をしていました。そこで、いくつかの要素を変更しないと橋が倒れてしまう、と言う結果になったのです。通常はそこで結果がNGなので、こことそことあそこを変えないと橋が落ちてしまう、とお客様には報告をすべきでした。

ところがそれを怠り、お客様に相談することなく、私が勝手に変えてしまったのです。

業務の終盤になって、取りまとめた資料を見たお客様が、その項目が変わっていることに気づき、当方は聞いていないと言う旨を伝えてきたのです。

打ち合わせのたび、何かあったら報告してくれ、と何度も何度も言われていたにもかかわらず、私はそれをしませんでした。

それがお客様の逆鱗に触れ、烈火のごとく怒られました。

今後、お宅の会社は指名入札に参加しないでくれ、とまで言われたのです。

結果として指名から外されることはなく、最終的に事なきを得たのですが、実際に指名入札から外されたとしたら、会社の業績にも悪影響を及ぼすところでした。

悪いことほど報告はするべき。それが信頼につながる

入社した当時、「ほうれんそう」は仕事の基本であり、どんな小さなことでもきちんと報告して公開しなさい、と口酸っぱく言われていました。良いこと、悪いこと、なんでも報告をすることにより、周りの人たちと情報を共有でき、同時に自分にかかる負担を軽減できる効果もあるので、上司の優しさもそこには入っていたのだ、と今振り返ると思うのです。

しかし、私は「不都合なことは闇に葬り去りたい」と当時は思っており、それが失敗の根源であったのではないかと考えています。

常識的に見れば、「悪い情報ほど上に上げるべき」なのですが、それを怠ってしまったがために、かえって問題を大きくしてしまいました。しかも、私だけではなく一緒に仕事をしていたチームのメンバー、会社にも悪影響を与えてしまったのです。

当時はそこまで問題が大きくなるとは思いもよらず、お客様から「もう仕事をお宅には振らない」旨を言われた時には頭が真っ白になってしまいました。

ほうれんそうは仕事の基本であると当時に、人と人との信頼関係を構築するツールでもあるのだ、とそのときに痛感しました。

新人の時はほうれんそうの意味をしっかり理解せず、ただなんとなく聞き流していたのだと思います。

だから、ほうれんそうを怠り、お客様からの信頼を損なってしまいました。それだけではなく、チームのみなさんに迷惑をかけ、あわや会社を巻き込んだ大惨事になるところでした。

ほうれんそうはビジネスマンとしてのマナーの一つです。仕事ができるできない以前の話であり、たとえ仕事がうまく進まなかったとしても、それを逐一報告することでその後の仕事が進みやすくなります。また、信頼関係の構築にも大きく役立ちます。それを痛感した出来事でした。

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