結婚披露宴やレストランでの会食など、洋食の料理やフランス料理のフルコースでのテーブルマナーの基本について、きちんと理解する必要があります。おいしい料理を目の前について、つい気が緩んでしまい、マナーを知らないで恥をかくと大変です。テーブルマナーの基本と、やってはいけないことについては、下記の通りです。
ナイフを外向きに置くことはNG
ナイフの刃の部分を外側に向けると、周囲の人に対して向けることになるので、失礼にあたります。途中で食事を休む場合は、フォークの背の部分を上向きに刷るのが、正式なテーブルマナーです。
途中で食事を休む時は、カタカナのハの字型に置いて、ナイフの刃の部分を必ず内側に向けます。食事の終わりを表わす場合は、ナイフのフォークを時計の4時の位置に揃えましょう。
コーヒーや紅茶のカップを両手で持つことはNG
食事の後に出されるコーヒーや紅茶を飲む時に、カップを両手で持つと、温度がぬるいという意味に受け取られます。基本的には、片手で持つのがテーブルマナーの基本。
ソーサーを持って飲むのは紅茶を飲む時だけですが、テーブルの高さが低くて、飲み物を口につけるまでの距離が遠い時に限ります。右手にカップを持ち、左手にソーサーが基本です。
スープを食べる時、スプーンの先端から飲むことはNG
スープを食べる時はスプーンの横側に口をつけること。スプーンの先端に口をつけて、スプーンを縦にして食べるのはやめましょう。
スープを飲む時のテーブルマナーは、イギリス式とフランス式の2通りがあります。
スプーンで手前から奥に向かってすくうのがイギリス式。奥からすくうのは、フランス式です。どちらでも良いですが、いずれにしてもスプーンで横からすくうのはNGとされています。
レンゲを使って食べる場合は、レンゲの先端に口をつけてレンゲを縦にして食べるのが正解。
食事をしている時にカトラリーを天井に向けることはNG
会話に夢中になるあまりに、フォークやお箸などを上に向けて会話をしていても、自分では気づかないことがあります。
カトラリーの先は、口をつけていて汚れています。ナイフやフォークなどの先端部を天に向けると、汁が下にこぼれる場合もあり、見た目にもキレイではありません。会話をしている時のお箸やフォーク、ナイフの使い方にも気配りが必要です。
手を下に添えて食べることはNG
食事をする時に下に手を添えて食べるのは、実はテーブルマナーとしてはNGです。手を下に添えて食べる「手皿」は、料理を口にするときに「こぼすような食べ方をしています」と周囲の人に知らせているようなものです。
食べる時に、汁がこぼれるのが気になる場合は、汁気を器で切るか、受け皿を使うように心がけましょう。
中座する時にテーブルの上にナプキンを置くことはNG
ナプキンは、基本的にたたまないで使うのがポイントです。とくに、汚れてしまったナプキンをテーブルの上に置くのは、見た目も悪く、周囲の人にも失礼です。中座する場合は、ナプキンをくしゅっとさせて、テーブルの上ではなく、自分のテーブル席の椅子の上に置くのが正しいマナーです。
ナプキンを広げたり、三角に折って使っても、とくにマナー違反ではありませんが、子供の前掛けやよだれかけのようにして使うのはNGです。
食事が終わって帰る時は、たたまずにテーブルの上に置きます。
和食の席でお椀を片手で持ち上げて食べることはNG
ふだん食べ慣れている和食ですが、正しいテーブルマナーを心得ていない人が、意外にも多いようです。
和食の器は、丁寧に扱うこと。器やお椀を置く動作や持ち上げる動作は、箸をテーブルの上に置いてから両手を使うのが基本です。
和食では、小鉢や小さなお椀などは持ち上げて食べても構いませんが、大きなお皿を持って食べるのはNGです。
食器の上にお箸を置くことはNG
和食のテーブルマナーでもっとも重要ポイントとなるのが、お箸の使い方です。とくに、食器の上にお箸を置くことは「忌み箸」のひとつ「渡し箸」と言われているので、十分に注意しましょう。
箸先を周囲の人に向ける渡し箸は、箸先を人に向けていることになり、食べ物が箸からたれることもあるので、よくありません。
箸の先をなめる「ねぶり箸」、料理をかき回す「探り箸」、料理にお箸を突き刺して食べる「刺し箸」、どの料理を食べようかと迷ってしまい、料理の上をお箸であちこち動かす「迷い箸」なども、和食料理ではよくありがちな忌み箸です。
中華料理や洋食でお皿を持ち上げることはNG
海外では、器を持ち上げて食事をするのはテーブルマナーに違反する場合があります。韓国料理や中華料理は、和食と同じようにご飯とおかずが用意されていますが、正式なテーブルマナーとしては、器を持たずに食べることです。
中華料理で出されるスープは、器を持って直接口につけるのではなく、レンゲを使ってすくって食べるのが正式なマナーです。